竜を追いかけて

作者 くあら

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★★★ Excellent!!!


はとりさんの設定をベースにされた二次創作ということですが、くあらさんが世界観を深く理解して作られているのがわかります。
主人公のユークは友人のカイを助けるために、幼馴染も地位も捨てて旅に出ます。
そこで出会う個性的で種族の違う仲間達と一緒に、カイを助ける術を探しながら、ユークも成長していくお話です。
ただ、ファンタジーの冒険物とカテゴライズするのは勿体無いくらい恋愛要素も多くて、ユークを中心に四方を固めるようにイケメンが……。
甘い恋愛ものがお好きな方もぜひ。

エピローグの後も、まだ冒険の気配を感じます。
きっとこれは始まりの一ページ。


★★★ Excellent!!!

仲良しの水竜の復活を目指し、世界中を旅するユーク。
幼馴染みとしてユークを護ろうとする騎士シェダル。
そして、重要なカードとなる銀竜。

一つの目的に対し、さまざまな人間関係が交錯し、やがてそれらは一本へと繋がっていく。

そんな本作最大の特徴は、『色彩』だと感じました。
毎エピソードごとに色の描写がある、という意味ではありません(もっとも、場景描写も麗しいですが)。
私はこの物語を読み始めた当初、セピアの感覚を得ました。まだユークにヒントが与えられておらず、手探りの様が伝わってきたのです。
しかしここに、エピソードごとに色が加えられていきます。それは人だったり、過去の解決だったり、未来への切符だったり。
読み進めると、最後、エピローグでは鮮やかな千色の風景が眼前に立ち上がりました。
読者はシーンをイメージする際に『色』を意識してみてください。これが、楽しみの一つになると思います。

おそらくこの変遷は、筆者がセリフ回しなどを巧みに操って構築されたものだと思います。こういった、良い意味で世界の雰囲気の変化を味わえる物語はあまりないと思います。

ぜひ、ご一読を。

★★★ Excellent!!!

エレナーゼシリーズの姉妹作、第一弾。
同じ枠組みとシステムと下地にしていますが、こちらは異なる歴史をたどったifの世界線であり、人族といにしえの竜との関わりを軸にしたパラレルストーリーなので、だいぶ雰囲気は違っています。

視点主でもある主人公は、ぼくっ娘魔法使い。
泣き虫のくせに行動的な彼女が、封印されてしまった友人の海竜を救う方法を探すため幼馴染の騎士を振り切って旅立つところから、物語は始まります。
ストーリーは当初の目的に沿ったシンプルなもので、それにほんのりと恋愛要素が絡み、物語に深みを増してゆきます。

気づいたら逆ハーレムになってたとのことですが、
幼馴染の真面目騎士(シェダル)、不思議系癒しキャラ(シル)、天真爛漫年下っ子(レイシェル)、俺様イケメン(陛下)、知的でクールな部下(ロー)、ワイルドな親友(カイ)……と、これもう乙女ゲーなのでは。
彼女が最後に誰を選ぶのか、も、ちょっとした見所かもしれません。(?)

素直で読みやすい筆致であり、展開も素直でついていきやすい物語です。
竜が出てくるファンタジーが好きな方、お約束な恋愛ファンタジーが読みたい方はきっと、楽しめる作品だと思います。