第7話 魂の叫び

「あぁ〜頭が痛いなぁ…飲みすぎたぁ…気持ちが悪いなぁ…」

プル、プルプルルルル…

「何だよぉ…、たくぅ寝てるのにぃ」

「こちら、フロントです。チェックアウトのお時間です。すると、チェックアウトを過ぎて15時になっていた。」

「はぁ?会長、いやぁ、連れはいませんかぁ?昨日、朝早く、隣のお連れ様の桜井様とチェックアウトしておりますが…かなりお酒を飲んでいたので、チェックアウトを2時間過ぎて起きなかったら、電話で起こしてくれと…たぶん、すぐに、支度が出来ないとの事で1時間の延長代を頂いております。 」

「はい、はい、解りました。今から、着替えてチェックアウトします。」とお伝えする。

「ちくしょ〜あいつら、付き合っていたのかぁ…すっかり、彼氏いませんをまともにとらえていた。帰ったら、桜井さんに付き合おうって言ってしまったじゃないかぁ…くぅ〜…」

その後、シャワーを浴びて、チェックアウトした。

フロントで、17時にここに来てくれとだけ書いた紙を渡された。

あぁ〜ここだなぁ、最初に来た公園だった…

「何だよこの地図、何も遠回りに書かなくても、ホテルから真っ直ぐなのに…」とぶつぶつ言っていると懐かしい友(安堂 翔)と桜井 知子がいた。

質問する前にすぐに準備してとカプセルに誘導された。

カプセルから、出ると斉藤一男84歳になっていた。

後、5分で吉永 哲君がくるので、斉藤 一男さんはよろけて吉永君に思い切りぶつかってもらって良いですか?

私と安堂 翔君は以前あった場所で通り過ぎる事になってますので…

あぁ、来ましたよぉ。

「それでは、お願いします。」

「あぁ、今日もデーサービス楽しかったなぁ…明日もキミさんに逢えるかなぁ…先週は風邪で休んでしまうしなぁ…娘さんと二人暮らしなら看病するのになぁ…」と架空の一人ごとを言った瞬間に吉永 哲に思い切りぶつかった。その瞬間、桜井 知子が親の敵と言いながら二人目掛けて未来銃を発砲したのだぁ。

「何でだぁ………………!!」と今まで聞いた事がない魂の叫びを叫んだのだぁ!

吉永 哲と未来の哲は抱き合いながら、橋の下に落ちる瞬間に消えてなくなった。

その後、安堂 翔と桜井 知子は吉永 哲の両親の記憶を消して姿を消した。

そして、本部に戻るバスの道で、行きのバスでは、岸壁の道だった30キロの道は舗装されたのだぁ。

まさか、吉永 哲が安堂 翔との出会いにより、凶悪な独裁者になり、両親を殺し、連続殺人事件の犯人になっていた事は誰も知らない事だった。

会長の中では、幼い頃の哲との思い出があり、未来に着くまで、泣いていた。

そして、知子のさりげないやさしい視線を送っていた事を知らないのであった。

(現代)

本当に良かったんですかねぇ?

戦争がなかった30年で人口は3倍になるし、未だに貧富の差は以前にも増してるし、学歴社会は相変わらずだしなぁ…大気汚染や災害は後をたたないしなぁ…


300年後の世界

会長、桜井さん、お帰りなさい。

少し、やつれました?

増永、何か変わったかぁ…?

いやぁ、最悪な30年あまりは消えましたけど…再び、戦火が上がりそうです。

そっか…人間はとても、愚かなものだなぁ…人の出逢いは奇跡なのになぁ…すれ違うのでさえ奇跡な事なのに、その奇跡を知る日は来るだろうか?

桜井君、増永君、これからも大変だけど…宜しくねぇ。

大丈夫ですよぉ。

増永物産があるかぎり、平和な世の中になりますよぉ。

さぁ、腹減った、飯だぁ!




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

魂の叫び 末吉 達也 @yasu8376

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ