想いのその先に

　子供が問題なく成長するために考案された政策によって、子供が生まれた時から高校卒業までアンドロイドが成長を支援することが当たり前になってしまった世界。
　その政策によって、子供のあらゆる成績の向上、身体の成長促進、自殺率の低下。子供たちにもたらす効果は絶大だった。
　しかし、アンドロイドとはロボット。ロボットであるアンドロイドに人としての価値を見出されない世界でもあった。人々が抱くアンドロイドに対しての感情はあくまで自分を助けてくれる“もの”でしかなかった。
　そんな、アンドロイドを好きになって、恋をして、誰よりもアンドロイドのことを想う青年がいた。
　こんな世界で主人公の想いのその先にあるものとは。