ディテクション・クラブへようこそ

作者 雪村穂高

21

7人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

知性、品性、キャラクター、そして謎解き要素。
そのどれをとっても一級品で、普段あまりミステリーを読まない私ですが、最後まで楽しく読ませていただきました。

男子高校生でありながら、どこか女性的な繊細さを持つカー君。
一方、女子高生でありながら、どこか男性的で竹を割ったような性格のアリサ。
交錯する二人の個性が物語の幅を広げ、ただのミステリーにとどまらない不思議な魅力を生み出しているように感じます。

また、こちらの作品は、ただ謎を解くだけでなく、登場人物の心情をとても大切にされています。
特に、高校時代の、ただまぶしいだけではない青春の影の部分も上手に描かれています。
そのため、淡く切ない余韻を漂わせながら、それでいて「青春っていいな」と思わせる爽やかさを持った作品になっているのです。

文体も品があって好印象を抱きます。

この作品の魅力はまだまだ語りつくせません。
ぜひご一読ください(・ω・)ノ

★★★ Excellent!!!

アガサ・クリスティ、ディクスン・カー、アントニー・バークリー、ノックス、チェスタトンなど、イギリスの名だたる推理作家が集まって創設された、秘密めいた集い「ディテクション・クラブ」。それと同じ名を持つクラブが日本の耕陣南高校には存在する。

この春、耕陣南高校(コーナン)に入学した泥須力(でいす・ちから)は、幼馴染みの栗栖愛理沙(くりす・ありさ)に誘われ、ディテクション・クラブの門を叩いた。

2人は力を合わせて、先輩たちが用意した謎に挑んでいく――。

この作品、まずディテクション・クラブへの入部試験である最初の謎を解くところ(第7話)までを読んでみてください。「あ、これは面白そう」と感じると思います。

シンプルな形で問題(今のところは言葉の謎解き)が示され、それを主人公たちと一緒に解いていくスタイルになっているんですが、その問題の難度が絶妙で、解けそうで解けない。でも、作中にヒントが散りばめられていて、答えが分かってみると、なるほど、と思わされる。最初の謎が解けたときは、思わず「鮮やかなり!」という声が出ました。

カー君(力)とアリサ(愛理沙)の友達以上恋人未満な関係も微笑ましいです。

第2章では、2人が耕陣南高校の校歌の謎に挑むんですが……。

最初のシンプルな謎(といっても、これが分かったときにも「すごい」と思いました)が解けても、それは扉を開けただけ。その先に本当の謎が隠されていたりします。

ミステリー脳を持った作者さんの企みの深さに脱帽でした。

推理やクイズが好きな人はぜひ!