第38話 アミの話14

遠隔機すべて破壊されたにもかかわらず、

第3小隊はハヌマーンの搭乗機しか出してこない。

おそらく搭乗機射出に手間取っているだけ

だろうが、搭乗機戦闘に慣れていない。


まずAI操作の遠隔パズス、ベールゼブブ、

ルシファーの3機がアミのハヌマーンをけん制

しながら第3小隊母艦に接近する。


アミは無理にその3機と戦わない。


まず黒い影が第3小隊母艦から静かに

飛び出したが、敵側から検知されていない。


次に、搭乗機ハッチから黄金の光が漏れだした。


ハス型の台に鎮座したそれが、敵遠隔3機を

順番に指さす。その順に、3機が消し飛んだ。


敵母艦と敵搭乗機5機はまだ勝利を確信した

まま急接近を続けている。が、混乱はすぐに

訪れた。


アシュラ型の後継機、全身黄金の機体、シャカだ。


ひょうたん型の遠隔ポッドから火炎を放ちながら、

シャカが向かってくる5機の中に飛び込む。

火炎を放ちながら、時々敵機のうちのどれかを

指さす。


指されたベールゼブブ搭乗機の腕が飛んだ。


イゾウ型搭乗機が勘づいて飛び出す。


狙撃だ。


が、インドラがいない。どこにもいない。

イゾウ型が狙撃を受ける。そして、出撃した

ガネーシャとパールバティに捕まった。


敵搭乗機4体は、立て直してシャカにフォーカス

するが、敵火力機能の発動を見てから、シャカの

防御機能が発動した。


4機の遠隔ポッドが四面体シールドを形成する。


その間、最後方に回り込んだハヌマーンが、

急近接して後尾のベールゼブブを沈める。


シャカに引き続き3機群がるが、敵のすべての

火力機能をぎりぎりでかわす、かわしながら

下がる、時に相手ななめに寄ることでかわす。

シールドはもう使えない。


そして、勝負あった。


ガネーシャが合流して、シャカを守る。その間も

敵残り3機を狙撃し続けるのは、インドラの

後継機、ステルス機能をもつ黒色機体シヴァだ。

もちろん、ウインが搭乗、操縦する。


敵脱出ポッドを回収したハヌマーンと

パールバティも合流して、戦闘は、死闘は終わった。


いや、第1第2小隊を援護してから終わった。

第3小隊戦の状況を確認してすぐに敵は撤退。

短時間のため被害は軽微。


けっきょくのところ、敵脱出ポッド5台確保の

大戦果、相手側は、新加入パイロット5人を

捕獲されるという大失態となった。

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