第98話 次のプロットをどうしようかと


 ここ最近『ピーチ・プラスワン』のプロットを組んでいたんですが……。ちょっと問題がおきました。


 『ピープラ』(あ、『ピーチ・プラスワン』の略称ね)のもともとの設定とキャラクターが、『ルパン三世』みたいな突飛でわかりやすい話というのと、どうにも両立しないんです。わかりやすく言えば、もともとの設定、とくにキャラの設定が複雑すぎる。つまり、いま書くべき話になってくれない。単純にいうと、『ピーチ・プラスワン』は『ルパン三世』にはならないということです。


 そこで、いったん『ピープラ』はおいておいて、別のプロットを作ることにしました。これは、つばさ文庫用のアイディアとしてストックされていたアイディアなんですが、突拍子もないSFです。こっちに手を出してます。


 わかり易く、児童向けで、でも大人も楽しめると思うのですが、科学考証は緩めで『スター・ウォーズ』くらい。SFというより、スペース・オペラになると思います。


 しかし、つばさ文庫とか朝読とかに応募した他の方の作品をちらちら見ていて、強烈に感じたのは、大して子供向けに書かれたわけでもないのに、漢字にふりがな振って、それで子供向けと称して応募している作品が案外多いこと。それはちょっと、ちがうんじゃないのー、と思うんですが。


 大人が提供する子供向けが、子供に受けるとは限りません。子供には子供の、楽しいツボというものがあるはずだから。



 児童向けの作品を考えていて、自分は子供の頃、どんな本を面白いと思ったかを考えました。そして、唐突に思い出した本があります。


 それは小学生の頃、担任の先生に、「読みなよ」と渡されて、読み始め、でも時間がかかってしまって読みきれず、途中で返してしまった本です。

 題名は『泣こうか飛ぼうか』という本なんですが、ふと思い立って、図書館で検索してみました。もしかしたら、図書館のデータベースに引っかかるかもしれない。結果として、『泣こうか飛ぼうか』はありました。遠くの図書館ですが。

 作者は山中恒。山中恒? あ、それ『あばれはっちゃく』の作者じゃん。


 『あばれはっちゃく』は、その昔、実写ドラマ化されて、大人気になったシリーズなんですが、実写版はめちゃくちゃ面白いです、ただし第一作だけ。


 二作目からは急激につまらなくなります。なぜか? それは、二作目からは大人の作為が入ってくるからです。「子供はこういうのが、面白いにちがいない。子供にはこういうものを見せるべきだ」ってやつです。第一作が面白かったのは、とくに「大人が駄目」というようなことをやりまくる主人公の行動でした。その論法は、子供のものでした。

 が、二作目からは違う。二作目の主人公・桜間長太郎は、太った子になりました。一作目の長太郎役の子は、例えるなら織田裕二さんを子供にしたような子で、放映当時のバレンタインデーにものすごい数のチョコレートがテレビ局に贈られてきてスタッフが驚いたといいます。


 が、二作目の桜間長太郎はデブ。

 なぜでしょうか? 理由はなんとも情けないものです。原作通りにしたんです。ただそれだけの理由です。


 子供に受けるものは、大人の論法で作るのは難しい。ぼくもいい大人だから、子供受けするものは書けないかもしれないけど、そのハードルを超えて子供ウケするようなものをなんとか書きたいものです。



 なーんてことを最近考えていたのですが……。


 本日、唐突に新しい作品のアイデイアが降りてきました。しかもこれ、「新しい」です。


 ヤッホー。キャラを作って、世界観決めて、作品にします。

 最初ファンタジーにしようかと考えましたが、ミステリーの方がいいかもと思いました。ちょっと資料集めが必要なんですが、公募向けのアイデイアとして、形にします。


 うん。これはいけそうだ。ちょっとうれしいです。




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