かがせおさま

作者 芦花公園

106

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★★★ Excellent!!!

大きくは三章に分かれる物語は、三本がそれぞれ恐怖の質が異なる別種のホラーです。迫り来る脅威、侵食される自己、歩き回る怪物。この一章ずつ分けても同じだけの評価と星を獲得するだろう極上ホラーが、贅沢に一本に。さらに一つの章の中だけでも二転三転してゆく物語は、これをどう着地させるのかとの不安を蹴散らし期待に応え、堂々の結末を迎えます。ホラー好きならたまらない余韻もあり、きっと損はさせないからと是非おすすめしたい一本です。

★★★ Excellent!!!

不穏で不気味な導入部に感じるヌルりとした怖さ、モヤモヤとした胸のつかえを、しかし何一つ解消される事無く増えて行く漠然とした不安感をキープさせられたままにクルクルと変わる推理小説的な独白視点(しかしその殆どが異常者の語り)、ある程度「知っている」事を読者に要求してくる作者の確信犯的な「不親切感」、最後まで一定のストレスを強いられたままにラストへ。決して目新しいオチでは無いものの、「頑張って調べたが結局わからない」が怖いとともに面白い、を再認識させてくれる良作。怪作。