墓がある


墓がある

おれの墓だ

ははっ

笑えるよな

あれおれの墓なんだってよ

そう言って指をさす

その指は半透明でおれは随分前に死んだことを思い出す

………

墓がある

もちろんおれの墓だ

まだ覚えている

おれの骨はようやく安寧を取り戻す

神がいきなり隣りにいた

おれは自己紹介した

「人数合わせです」

何故そのようなことを口走ったのだろう?

予備の太陽を準備しなくてはならない時代に突入し

今は博物館の隅っこにひっそりと置かれている真実ってやつに用事がある


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