一滴


あと

もう一滴

容器に

液体が注がれたら

その赤い

液体は

溢れて

きっと

台座の上を

汚すだろう

そう誰かが宣言してから

既に数滴が垂れていた

けれどまだ

こぼれていない

その事実だけが

転がっていた

取り返しの尽かないところまで

いくだろう

続行

そして

あのときああしておけばと

いつか嘆くだろう


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