ある日の午後


天使がいた

天使が

シャーベットを舌だけで食べながら

おれを見下ろしていた

おれは尋ねた

今となってはもう思い出せないような些細なことを

天使は何て答えたんだっけな?

思い出せるのは

春の柔らかな陽射しと

部屋のカーテンが微かに揺れていた

そんな光景だけだった


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