進路
悪魔の囁きは透明で澄み切っていた
だからこれは何かがおかしいと思っていた
きっと不可解な顔をしていたのだろう
この世界に正三角形があると信じていた
進路を決めなくてはならない
いつまでもここでこうしていたかった
放課後、校長先生とため口で語り合った日々
「んなわけねーだろ」
「パン食う?」
でもそれも終わりだ
将来のことを考えなくてはならないのだ
愉快な人生を送りたい
ただそれだけだ
敗訴したり
勝訴したりするのは御免だ
バンドでなんとか食べていければ良いけど
多分、無理
きっと警察犬に噛まれてひいひい言ったりすることになるだろう
自分らしくいられればそれでいい
だがそもそも自分を占める成分がわからなかった
そういうことから教えてくれればいいのだが
大切なことは誰も教えてくれない
ましてや学校なんかでは
学校の屋上は封鎖されていて一度も入ったことがないからそこに広がる空の色をわたしは知らない
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