第19話

結局そのまま、古文の授業は出た。

けど、体調が悪くなりました✩

うん、死にそう。


「璃乃〜〜、大丈夫〜〜?」

「無理……。」


どうしよう。

自分で動くのさえだるい。

あ〜〜〜頭真っ白になる……。


「おい杉山。」

「あ?」

「千坂、連れてくぞ。」

「…………任せた。」


体がふわっと浮き上がる感覚がした。

あれ、この感覚、前にもどこかで……。


杉山 望帆side


悔しい。すごくすごく悔しい。

でも、私には、璃乃を、持ち上げる力はない。

桐山に頼るほかない。

悔しい。悔しい悔しい悔しい悔しい。

ムカつく。けど、今回だけは……


「ありがとう、桐山。」

「おう。」


それだけ言うと、桐山は璃乃をつれて保健室に向かった。

私はそれを、下唇をかんで見送ることしか出来なかった。



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