第16話
「てかあんたさ、璃乃ちーに恋してんの?」
「…………は?」
ちょっと脳の処理が追いつかない。
なんだよ璃乃ちーて。千坂のこと、ってのは理解出来たけど……、仮にも教師がその呼び方ってどーよ。
ありなのか?
つか、あれ、え?恋してること、バレた?
「なによ〜可愛いわね〜。」
「キショい」
「ころす」
「ごめんなさい」
ころすの返事まで0.01秒くらいじゃねかった?今。
葵くん相変わらずこええんだけど……。
「で?いつから好きなの?どこが好きなの?」
「いつからとか、正直覚えてねえ。保健室に運んできた時には既に好きだったしな。」
「あぁ!あのあんたの問題発言の日!」
「そんな言い方すんなよ!!」
あの日のことはいま思い出してもかなり恥ずかしい。
なんであんなこと言ったんだろうな。
食べちゃうぞ。とか、お姫サマ。とか。
うわくそ恥ずかしい。穴があったら埋まりたい。
「どう考えても問題発言じゃな〜い。恋人でもない女の子に、食べちゃうぞ。とかお姫サマ。とか。どこの少女漫画よも〜。」
「いちいちいうなセリフをやめろ悶えるな……」
「なにー?照れてんのー?可愛いー(笑)」
そう言って頭を撫でてくる葵くん。
子ども扱いされてるみたいで結構嫌なんだけど。
断ると、怒られる。謎。
「はぁ〜私もそんな恋がしたいわ〜」
「この前言ってたあいつは?」
「あいつね!!聞いてよもー!!!」
葵くんは、この手の話をふると、止まらない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます