黄金の岩

 山の斜面を黄金に輝く巨大な岩が樹木を薙ぎ倒しながら転がっていく。樹木は盛大な音を立てて斜面に倒れ、砂飛沫が舞い上がる。

 黄金の岩は勢いよく斜面を転がり続け、やがて地面に半分ほど埋まった岩に激突し、空高く舞い上がった。

 黄金の岩は放物線を描きながら空高く上がり、その表面にピシピシ、と放射状に亀裂が走った。亀裂からは黄金色の液体が漏れ出ている。

 表面の岩が剥がれ落ち、中から出現したのは――黄金色に輝く小さな地球だった。

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