第三の手
バラエティ番組を観ていると、話題のキッチングッズが紹介された。包丁とピーラーが合体したキッチングッズだった。包丁で皮を剥くのが苦手な私からしてみれば、すぐにでも欲しい商品だった。一つになっているし、洗い物も減ってラクだ。
喉から手が出るほど欲しい商品だなと思っていると、喉に違和感を覚えた。どことなく息苦しく、何かがせり上がってくるのを感じた。
私は急に気持ち悪くなってむせた。その瞬間、
この状況に理解が追い付かず動けないでいると、手が意志を持っているかのように動いた。悲鳴をあげる暇もなく、手は私の頭を掴んできた。強い力で締め付けられていく。私は死ぬのだろうか?
すぐに私の意識は遠のいた。
☆☆
女の頭は爆ぜ、部屋中に血液と脳味噌が散らばった。
手は役目を終えたかのように消え失せ、あとに残るのは女の遺体だけとなった。
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