第13話 心って、どこにあるの?
〈登場人物〉
サヤカ……小学5年生の女の子。
ウサ……サヤカが3歳の誕生日にもらった人語を解するヌイグルミ。
サヤカ「ウサ、心ってどこにあるの?」
ウサ「『どこにある』じゃなくて、心しか無いのかもしれないよ」
サヤカ「心しか無い!? ……何言ってるの、ウサ。心以外のものなんて、たくさんあるじゃん。体もあるし、そこに鉛筆もあるし」
ウサ「うん、そうね。でも、そういうものって、心が無いと感じられないものじゃないかな。心があるから、何かがあるって分かるし、何かを感じることも、考えることもできるんじゃない?」
サヤカ「うーん……」
ウサ「サヤカちゃんは、『宇宙ってどこにあるの?』とはきかないでしょ?」
サヤカ「え……うん。だって、宇宙の中に地球があって、その中にわたしたちがいるんだから、わたしたちは初めから宇宙の中にいるんだもん」
ウサ「それと同じで、わたしたちは初めから心の中にいるんじゃないかな。宇宙が無かったら何も無いのと同じように、心が無かったら何も無いのと同じなんじゃないかな?」
サヤカ「そうかなあ……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます