第91話

「へぇ……

 もしかして、盲導犬?」


「うん!」


「この子、学校にはつれてきてないんですか?」


「うん。

 学校には、ペット禁止だって言われて断られたの。

 ボブは、ペットじゃないのにねぇー」



みさき先輩は、ボブの頭を撫でた。



「大人しいですね」


「うん。

 盲導犬だもの」


「そっか……」


「じゃ、ランニング開始!」



みさき先輩は、そう言うと僕の手を握った。



「え?」


「ダメかな?」


「ダメじゃないよ」


「わーい」



僕と先輩は、手を繋ぎながら軽めのジョギングを開始した。

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