第57話

昼休みがやってきた。

僕は、迷ったが屋上に向かった。


また、みさき先輩に会えるかもしれない。



 「お前は化け物だろ」



また、透が僕を責める。



 「そうだね。

  でも、みさき先輩は、目が見えないからわからないよ」


 「じゃ……

  声は、どうだ?

  お前の声も、気持ち悪がられてるだろ?」



確かにそうだ……

でも、みさき先輩は、そんな事を気にする人じゃないはずだ……

確信はない。

だけど、僕は、そう信じたかった……



 「期待はするな。

  お前の期待は、お前が一番傷つく形で現れる」



そう、期待してはいけない……



僕は、空を見上げて期待しないように心の中を制御した。


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