03 僕と池宮くん

第25話

次の日、学校に行くと誰も僕を見ようとはしなくなった。

昨日の事が、噂になっているのかな?

わからないけど、どうでもいい。


僕が、そんな事を考えていると僕の頭を軽く後ろから叩く人が居た。


振り向くとそこには、池宮君が居た。



「おはよう」



池宮君が、そう言うので僕は軽く会釈した。



「お前、昨日、とうとうやったらしいな?

 10人も相手にお前一人でやるなんて、凄いじゃないか……」



僕は、苦笑いを浮かべた。



「喧嘩だけだったら、お前の方が俺よりも強いかもな!」



池宮君は、そう嬉しそうに笑って、自分の席へ向かった。


僕もそれを見届けると僕も自分の席に座り机の上に頭を乗せて寝たふりをした。



「ねぇ、聞いた?

 岡村達、日向をリンチしようとして逆にヤラれたって話」


「なにそれ、だっさ……」


「ってかさー

 日向怖いよねー池宮と仲がいいみたいだし……」


「不良コンビだよねー」



女子達が好き勝手な事を言っている。

だけど、僕は気にしない。


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