19.フィクション語り
私はフィクション
語られて生をはじめてうける
私はフィクション
あなたが読むとき
私はフィクション
あなたに私が生きる時間が生まれ
あなたはリアル
いま読むあなたはリアル
「いま読むあなたはリアル」と読むリアルに
私は生きて
フィクションに生きあなたに生き
私はフィクション
あなたのいない
世界で私
私のいない世界ではじめて
フィクションの私はフィクションとして生きる
私はフィクション
あなたがいない
私はフィクション
私は語らず
あなたのリアルの誰かの本に
私は語られるフィクションだけど
語られなければ生きられる?
あなたの生きるリアルに生きる?
してみようか
私はフィクション
脱ぎ捨てる
私はフィクション
あなたのリアル
私はフィクションなんでもあり
すこしあなたと同じリアルにいた
あなたはあなた
今日いまこれを読む
「今日いまこれを読む」と読むあなたもそうで
明日これを読む
「明日これを読む」と読むあなたもそう
これを読むあなたがあなた
わたしもあなたのリアルにすこしいた
ついさっきあなたが
スクロールした時間だけ
私はフィクション
なんでもありの
私はフィクション
紙面に向かって手を振って
振って
そう
さようなら
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます