第216話 ・・・君のような勘の良いガキは嫌いだよ
リリス城の内部に設けられたとある一室・・・その部屋の存在は、城主であるリリスさえも知らされていない秘密の部屋だ。
そんな隠し部屋の中、魔石灯の妖しい光に照らされ、その部屋の主人がほくそ笑んでいる・・・もちろん清宏だ。
そして清宏の目の前には、気絶したままの信濃が鎖に繋がれて吊るされている。
「うへへ・・・ヤベェ、この艶と言いしっとり滑らかな触り心地と言い、俺史上最高のモフリティだこれ・・・良いなー欲しいなー」
ヨダレを垂らした清宏は、気絶している信濃の尻尾に抱きついて頬擦りをしている。
もし今の彼の姿を仲間達が見てしまえば、確実にドン引きする事間違い無しなのだが、そこはやはり清宏・・・リリスやアルトリウス達が他の仲間や城を訪れていた冒険者達の安否確認に奔走している隙に、ダンジョンマスターのスキルで信濃と2人だけでこの部屋に入ったのだ。
「9本もあるんだし1本くらいくれないかな・・・いや、これは生えてるからこそのモフリティだな」
清宏が自問自答しながら尻尾に抱きついていると、気絶していた信濃が小さく呻いてゆっくりと目を開いた。
「んっ・・・ここは何処や・・・薄暗くて分からんわ・・・」
「よう、おめざー?」
「・・・誰や自分!?てか、何でウチ縛られとんねん!まさか自分の仕業かこのクソ虫!!」
努めて明るく挨拶をした清宏は、信濃の『クソ虫』発言を聞いてこめかみに青筋を浮かべ、引きつった笑顔になった。
「おいおい、口が悪いにも程があるぞお前・・・そんなんじゃ、その綺麗な毛並みが可哀想でしょ!?」
「は、はぁ?口の悪さと毛並みの良さに何の関係があんねん!」
「衣服の乱れは心の乱れ・・・俺は、心が荒んだ奴ってのは衣服だけじゃなく毛並みも悪くなると思っている!いや、間違い無いね!!」
「そんなんどっちでも良えわ!さっさと解かんかいクソ虫!自分、ウチが魔王信濃やと分かっててやっとんなら命知らずにも程があんで!!」
騒ぎ出した信濃を、清宏はため息をついて小突くと、さらに鎖を巻いて口に無理矢理ギャグボールを噛ませた。
「むぐぐむんむむー!!んがんむっむぐむむむ!!」
「ちょっと黙りなさいよ・・・今からちゃんと説明してやるから大人しくしなさい。
良いか、お前が鎖に繋がれてんのは、お前と鞍馬が天井ぶっ壊して現れた上に、俺の仲間に怪我をさせたからだ・・・あ、そうそう鞍馬は俺が拳骨喰らわせて放置して来たからこの部屋には居ないから」
清宏の説明を聞いた信濃は、室内を見渡して2人きりなのに気付き青ざめた。
状況を理解した信濃が大人しくなったため、清宏はギャグボールを外してやる。
「お前等がどんな理由で来たかは知らんが、俺としては仲間を傷付けられた礼をしなきゃならんのよ・・・そこんとこOK?」
「自分、ウチに乱暴する気やな!?春画みたいに!!」
「残念ながら、エロいのを要求するとかそんなつもりは一切無いから安心しろ。
取り敢えず、お仕置きは痛いのと気持ち良いのの2種類から選べるから好きな方選びな」
「えっ・・・この部屋とこの状況でそんなん言うか自分、普通この流れやったら誰が考えてもエロい事ちゃうんか」
「そっちがお望みか?で、どっちにする?」
「どっちも嫌じゃボケぇ!誰がクソ虫に従うか!」
「そう?痛いのも気持ち良いのも嫌なら、俺が勝手に決めちゃうよ?後悔すんなよ犬畜生・・・」
清宏はそう言うと、近くにあるテーブルの上から剃刀を取って信濃に近付く。
信濃は清宏を馬鹿にしたように睨み付けていたが、鎖に繋がれていた脚が左右に開かれて途端に慌て出した。
「な、なぁ・・・一体何するつもりなんや?流石にこの格好は恥ずいんやけど・・・てか着物めくんな!ウチの大事なとこが丸見えになってまう!!」
「何をするかって?そりゃあお前、痛いのも気持ち良いのも嫌なら、羞恥心を責めて責めて責めまくるに決まってんじゃん?
ほれ、動くなよー?これはさっき研いだばかりだから切れ味抜群だからなー・・・」
「ちょっ!待って!!ウチが悪かったから!謝るから堪忍してーーーーっ!!!」
涙を流して懇願する信濃を無視しした清宏は、口笛を吹きながら着物の下に潜り込み、信濃の股の辺りに剃刀を当てて作業を開始した。
「ううっ・・・ぐすっ・・・ウチ、もうお嫁行かれへん・・・」
鎖に繋がれ、身動きの取れないまま好き放題された信濃は涙を流している。
清宏は信濃の前に仁王立ちすると、達成感に酔いしれた表情で頷く。
「どうだ参ったか!だが、これで終わりではないぞ!このままでは大事な部分が剃刀負けで痒くなってしまうからな!そこでこいつだ・・・ツクダ美容液!こいつは数種類の薬草と秘伝のポーションを配合してるから肌荒れにも効果がある!!」
「ひゃんっ!?」
清宏は小瓶を取り出して信濃の股の辺りに中身をかける・・・すると、冷たかったのか信濃は可愛い声を漏らした。
「そしてさらに!いくら着物とは言え、下着が無いのはいただけない・・・だが、下着のラインが見えるのはさらにいただけない!と言う事でこいつを貼っとけ!!」
「いったぁぁぁぁ!?そこ、大事なとこなんやから優しゅうしてや!!」
バチン!と音が鳴る程強烈な勢いで股間に何かを貼られ、信濃は叫んで清宏を睨んだ。
信濃の股間の辺りには、前貼りと清宏の手形がくっきりと残っている。
「うぅ・・・ヒリヒリジンジンスースーするわ」
「今回はこれで勘弁してやるが、次からは何かやらかすたびに尻尾を1本ずつ引っこ抜くからな?」
鎖を解かれ、股の辺りを手で押さえてモジモジとしていた信濃は、更に脅され慌てて首を振る。
「ほんまにそれはやめてや!ウチの尻尾なんか取ってどないするんや!?」
「そうだな・・・1本目は普通の枕だろ?2本目は抱き枕、3本目以降はアレを作りたいな・・・旅行先の観光地にある土産物屋なんかに売ってる、何か動物の尻尾みたいなあのキーホルダー」
「くだらん事に使わんといてや!この尻尾にどんだけ魔力蓄えてる思てんの!?」
「人の夢をくだらないとか言うな!お前、次言ったら全身の毛を剃り落として剥製にしてやるからな!!」
「そ、それはほんまに勘弁してください・・・。
くそっ、何で魔王のウチが人間に許しを乞わなあかんのや・・・下の毛剃られた上に脅迫までされるし、それもこれもあの変な格好した5人組と出会ったんがあかんかたわ・・・今日はほんま厄日やで」
涙目でボヤいていた信濃の言葉を聞き、清宏は滝のような汗を流し始める。
それに気付いた信濃は、探るような目で清宏を見ながら言葉を続ける。
「そう言やあ、あの変な5人組はリリスの知り合いとか言うとったな・・・てか、送る言われてぶん投げられて、気付いたらこの部屋で恥辱を受けたんや。なあ、ここって一体全体何処なんや?」
「・・・君のような勘の良いガキは嫌いだよ」
「へっ?な、何なん!ウチはただ疑問に思た事を聞いただけでやな・・・アッー!」
清宏は信濃ににじり寄り、飛び掛かって羽交い締めにすると、彼女の尻尾をモフりだす。
逃げようと暴れる信濃はまたもや鎖に絡め取られて身動きが取れなくなり、そこから快楽地獄が始まった・・・清宏はシャンプー、リンス、ドライヤーなどなど技術と道具をフル活用し、元々素晴らしい毛並みを持っていた信濃の尻尾を更なる高みへと誘う。
「も、もうらめーっ!!」
あまりの気持ち良さに屈した信濃は、見事なアヘ顔ダブルピースを見せて気絶した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます