ニールへの手紙:あなたは聖書のどの部分が真実だと信じているのですか? 2021年12月4日

ニールへの手紙:あなたは聖書のどの部分が真実だと信じているのですか? 2021年12月4日


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読者の質問:


親愛なるニール


 まず最初に、私はあなたの本が大好きで、私にとって意味のある最初の神のモデルだと言いたいです。


 私はクリスチャンとして育ちましたが、神は嫉妬深く、怒りっぽく、裁きを行う神であり、奇妙で理解できない技術的方法で救いを求めるという考えは、非常に不快なものだと感じています。


 私の質問は、イエスと彼が言ったことに関するものです。


 あなたは著書の中で、イエスは完全に自己実現した人間であると主張しています。私はこれを、キリスト教の「神の子ー天国への唯一の架け橋」という教えよりもはるかに強く信じています。


 しかし、彼が言ったことの中には、まだ私を混乱させるものがあります。「人の前でわたしを受け入れる者を、わたしもまた、天にいますわたしの父の前で受け入れるであろう。しかし、人の前でわたしを拒(こば)む者を、わたしも天にいますわたしの父の前で拒むであろう。(マタイ10章32節)」


 また、この章では、弟子たちに悪霊を追い出すように指示しています。そこで私は疑問に思うのですが、彼は本当にこのように言ったのでしょうか? もしそうなら、彼は何を意味したのでしょうか? それは明らかに、自分が救いについての最終決定権を持っていること、そして悪魔を信じていることを暗示しているように思えます。


 あなたの神の教えによれば、これは完全に自己実現した人間が信じたり言ったりすることとは思えません。この矛盾をどのように説明しますか?


 私はあなたの本が大好きで、それが真実であってほしいと思っていますが、幼い頃から植え付けられた神の子イエスを拒絶する、というキリスト教的な恐怖を手放すことができません。


 これからもがんばってください。


ダン


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ニールの返事:


親愛なるダン


 あなたは、聖書のどの部分が真実だと信じているのですか?


 申命記には、もし男性が女性と結婚して、その女性が処女でないことが分かり、その家族が結婚前に処女であったことを証明できなければ、「彼女は父の家の戸口に連れて行かれ、そこで町の人々は彼女を石で打ち殺さなければならない」と書かれています。


 ここであなたは、「ちょっと待ってください。これが神の法なのですか?」と思うかもしれません。その答えは、キリスト教の聖典に書かれている通り、イエス(yes)です。


 聖書には、姦淫関係にあることが分かった場合、男も女も城門に連れて行かれ、石打ちの刑に処せられるとも書かれています。


 また、聖書は他の現実的な問題にも関心を持っています。例えば、服装です。女性は「男性の服を着てはならない。あなたの神、主はこのようなことをする者を憎まれるからである」と聖書に書かれています。「ウールとリネンを織り合わせた服を着てはならない」とも書かれています。


 それから、神様の礼拝の家には、特定の人しか入れません。もし、あなたが婚外子であれば、そこには入れません。ダンさん、知っていましたか? 聖書はこのことを明確にしています。「隠し子も、その子孫も、10代目に至るまで、主の集会に入ることはできない」と書かれています。


 また、ダンさん、知っていましたか? 人の体のある部分がたまたま事故や戦争の結果で傷ついた場合も同じく、主の家で他の神の礼拝者といっしょに参加できないことがあります。聖書には、「睾丸がつぶされたり、ペニスが切り取られたりした人は、主の集会に入れないことがある」と書かれています。そう、これはまさに聖書から出てきた言葉です。


 申命記23:1-2 (聖書英語訳)を見てみましょう。


 「ああ、現代の聖書の一つだ」とあなたは言うかもしれません。そうです。欽定訳聖書では、このように書かれています。「石で傷ついた者、陰部を切り落とされた者は、主の集会に入ってはならない」とありますが、意味は同じです。


 聖書は、最近行われている護身術のクラスを受講する女性たちに、驚くべきニュースを伝えています。聖書には次のように書かれています。「二人の男が争っていて、そのうちの一人の妻が加害者から夫を助けに来て、手を伸ばして夫の陰部を掴んだ場合、あなたはその手を切り落とさなければならない。彼女に同情してはならない。」


 聖書の作者たちは、親に従わない子供についても考えていました。これは、おそらく多くの母親が持つ考えではないでしょう。ダンさん、従わない子供に対して聖書が何と言っているか知っていますか? 殺せ、ですよ。えっ、と思われるかもしれません。でも、神は殺せと言っているのです。信じられないかもしれませんが、そこには明白に書かれているのです。


「もし、ある人に頑固で反抗的な息子がいて、父や母に従わず、彼らが叱っても聞かないような場合には、父や母は彼を捕まえて、町の門にいる長老たちのところに連れて行かなければならない。彼らは長老たちに言わなければならない、『私たちのこの息子は頑固で反抗的です。彼は私たちに従わない。浪費家で酒飲みです』。それから、その町のすべての人は彼を石で打って殺さなければならない。あなた方の中から悪を一掃しなければならない。」


 これで十分じゃないでしょうか?


 ダンさん、すいませんが、私は聖書に書かれていることが文字通り受け入れるに値するかどうか、正確であるかどうか、完全には確信していません。しかし、あなたが言及している新約聖書の正確な一節を見てみましょう。


 先に述べた他の聖書の箇所と同様に、私はこの箇所が文字通りに受け取られるべきものだとは信じられません。「救い」への道が一つしかないとか、「救い」が必要だというのは、私の内なる知識にはありません。私たちは何をしたから救われなければならないのでしょうか? 私たちの多くの罪は、それが原因で神が私たちの天国への入場を拒否するほど深刻なものなのでしょうか?


 この聖書の一節の場合、それは神に対する罪や攻撃の場合でさえないように思われます。この聖書の箇所では、義人、つまり、神に対して一度も罪を犯したことのない人、魂の清い人、心の清い人であっても、キリストを「認め」、「告白」しなければ、「天国に入る」ことができないことを示唆しているようです。


 つまり、世界中のユダヤ人、イスラム教徒、ヒンズー教徒、仏教徒など、本当に素晴らしく、優しく、思いやりがあり、寛大で、愛に満ちた人たちは、天国で神のもとに戻るチャンスが全くないということです。全くチャンスがないのです。なぜか? それは、彼らが間違った信仰を選んだからです。


 あなたはそのような神を信じますか? それがダンさんの正直な心の奥底にある神への思いですか? それとも、他の多くの箇所と同様にこの箇所でも、聖書はより大きな真実を示す、たとえ話や暗示として書かれている可能性があるのでしょうか?


 もし、イエスが人間の姿をした神であると認めるならば、人間の姿をした神が、意地悪で執念深く(ちなみに、これは私たちがどのように行動すべきかについての神のすべての命令に違反しています! )次のように言うだろうと、私たちは本当に考えるでしょうか。


「もしあなたが私を主であると宣言しないなら、私はあなたを告発します。天国に入れません。私を信じないことを教えることになるだろう。坊や、後悔することになるぞ! 」


 これがあなたの信じる「救い主」ですか? もし、あなたがイエス様を信じなかったのが単純な間違いだったとしたら? もし、あなたがこの教義を受け入れない文化の中で育ったとしたら? あるいは、聞いたこともなかったものだったら? (何年も前の多くの文化のように)。


 イエスは彼らに何と言うでしょうか?


「すまない。残念ながら、私の宣教師はあなたがた未開人が死ぬ前に手を差し伸べなかった。でもそれがルールなのだ。私を救い主として認めなかったので、あなた方を地獄に送るように神に言わなければならない。」


 ダンさん、これが本当の姿だと思いますか? あなたはこう書いていますね。


「あなたの本が大好きで、それが真実であってほしいと思っていますが、幼い頃から植え付けられた、イエスを神の子としては拒絶するというキリスト教的な恐怖を手放すことができません。」


 うわぁ、ダンさん、イエスを「信じる」のが恐ろしいことですか?


 もしそれが恐怖だとしたら、あなたの「信仰」は本当に信仰なのでしょうか? それとも単なる脅しなのでしょうか?


 もし男があなたの頭に銃を突きつけて、「私が最も偉大であると私に誓いなさい」と言い、あなたがその男に誓ったとしたら、あなたはそれを信じますか? それとも、彼があなたを殺すのを止(と)めるためにそう言っているだけですか?


 ダンさん、恐怖から警察に強要された証言は、法廷で却下されることを、あなたは知っているでしょう、ね?


うーん……


神の愛をあらゆる方法で送ります。


ニール


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*〈伊能言天〉からのお願い:神・人生に関心のおありの方に、当ページを紹介いただけましたら嬉しく思います。→https://kakuyomu.jp/works/1177354054886666914

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宣伝⇒姉妹作品「(^ω^)医者も人間ーなんちゃってブラックジャック」連載中 ----------

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