3) 抵抗するということは、相手に生命を付与することだ

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 現実だと感じないものに抵抗することはできない。抵抗するということは、相手に生命を付与することだ。エネルギーに抵抗すれば、エネルギーをそこに発生させることになる。


 抵抗すればするほど、相手は実体をもつ。何に抵抗しても、これは同じことだ。


 目を開いて見つめれば、相手は消える。相手は幻想という実体をさらけ出す。


 《神との対話1-P139》

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 心は魂から精神への廊下だ。魂の喜びは、心を通らなければならない。そうでないと、精神に入ることさえできない。


 感情は魂の言葉だ。精神を閉じていたら、心に滞留してしまう。だから、悲しくてたまらないとき、あなたがたは心が張り裂けそうだ、と言う。


 精神をひらいて感情を表現し、外に押し出せば、心は張り裂けも爆発もせず、生命のエネルギーが自由に魂に流れる。


 《神との友情下-P44》(一部略)

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 苦境に立たされ時どうすべきかについて、『神との対話』には、次の2点のことが書かれています。


 まず、「抵抗しないで見つめなさい」といっています。(「見つめる」は原文では、"look at"となっています)


 これを現実的に解釈するなら、「じたばたせずに、なるようになると流れに身を任せること」と、筆者は考えます。


 次に、日頃から、自分の感じている「思いを外に出すこと」です。


 楽しいこと、悲しいこと、つらいことなど何でも、心の中に溜めないで、外に出すことです。


 自分の中にすべてをとどめておくと、よどんでそれが腐敗したり、いつか爆発したりします。


 外に出す方法を自分なりに見つけるのが得策と思われます。


 例えば、日記に書く(これだけでも自分を客観視する手立てになります)、信頼できる人に話す、人生相談などに相談するなどがあります。


 また、困難な出来事に出会った時、「〇〇と思った」とつぶやきなさいと心理学者はいっています。例えば、「これは大変なことだ」と思った時、「これは大変なことだ、と思った」とつぶやくのです。


 これも、出来事の中に埋没している自分を客観視して、見つめ直す1つの思考方法だと思われます。


 外に出す、すなわち客観視できるようになれば、道がおのずと開けてくるものです。自分の中だけにとどめることは、その出来事に自分1人で向き合うため、その中に埋没して自滅してしまう危険があるのです。


 そのためには、そのときこそ助けてくれる真の友達を持つことが大切です。


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