第85話 爆弾メール
もう私には、ヒロトさんと付き合う気も好きだという気持ちも無かった。
だけどメル友のようにしてたまにやり取りしていたし、その中で最近仕事が忙しいと聞いていたので、『お疲れ様』の意味を込めて、当時流行っていたクリスマスのグリーティングメールを送ったのだ。
そしたら
・私の気持ちに答えられないこと
・でも、嫌いではないこと
・私の太り方は許容範囲を超えているので痩せてほしいこと
・でも、痩せたからといって彼の気持ちは変わらないこと
などが書かれた返事がきた。
彼には悪気はなく、ちょっとした私に対しての忠告だったのかも。
けど、私にとっては爆弾のクリスマスプレゼントをもらったような心境だったので何も返事をせずにおいた。
けれど一週間後に、今度は彼から「あけましておめでとう」メールと共に更なる爆弾がきた。
お正月早々に、ブログで私は『悪女宣言』をした。
そして、これからは色々と書いていくと宣言した。
それを読んで、ヒロトさんは自分とのことを書かれるんだと感じたみたい。
実は、ヒロトさんのことより一夫さんなど、他の男性について書くつもりだった。
けど私は最後まで、それをヒロトさんには言わなかった。というかブログに登場させるほどでも無い上に関係ない人だと思っていた。
だけど彼は、悪女宣言のブログを読んで私がネットを使って脅してきているように感じたのだと思う。
だからなんだろうね、クリスマスの時のメールよりも爆弾に感じるメールが送られてきた。
彼が私の体型に関することなどを書いてきたのは自然消滅を私が嫌うというのを前からのメールのやり取りで言っていたからそうならないように送ったということだった。
私が「これからは、どんどんと書いていく」とブログに書いたことで彼は私のことを怖いと思ったと言ってきた。
そして、付き合うのを断って良かったと。
私に痩せて欲しいと書いてきたのは、私のことが好きだからだと、好きな人に綺麗になってほしいと望むのは悪いことかと、嘘でもいいから努力するって私に答えて欲しかったって彼は、メールにそう書いてくれたけど私には、私の機嫌取りをしなきゃいけないぐらい彼は私を恐れてるんだって感じた。
当時ブログを書いていた時、リアルタイムで書く時には相手の許可を取っていた。もちろんブログなんだから匿名だし誰かにバレるような書き方はしていない。
ヒロトさんの事はその当時、書くつもり無かったから許可も何もその関連の話をしていなかったわけだけど、それでこういうメールがきたので逆に私はヒロトさんの事を書いてやろうと思ったのだった。
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