第14話 一人っ子

私にはジョジョ第4部、東方仗助が髪型をけなされた時にキレるのと

同じくらい、キレる言葉があった。


それは「一人っ子だし甘やかされて育ったんでしょ?」

という言葉だ。


一人っ子というものを分かってないなと

これまた小学校低学年の頃から思っていた。


私は一人で親の愚痴、親の拠り所にならないといけないのだ。

誰も肩代わりしてくれないし

親を背負うのは私一人、それが一人っ子というものだと

幼い頃から思っていたので


「一人っ子だし甘やかされて育ったんでしょ?」


何てお気楽な事な事を言う人にカチンときていたものだ。


子どもだったからこそ、その言葉を発した人を

軽く流す事が出来なかった。


こうやって大人になり、昔の自分や母を客観的に見ると

時々、耳にする【毒親】という言葉には

やはり母に近いものを感じる。


母は虐待もしないし、ネグレクトでもない。

けれどちょっとヒステリーが過ぎるところがあるのと

私に嫉妬するところがあるのだ。


人前での母親としての姿はとても良いし

私の友達に対しても、いいオバチャンぶりを発揮するので


他人からは私は何ていい親に、そして良い環境で育てられているんだろうと

思われていたかもしれない。


だからこそ「一人っ子、云々」

と言われ易いのだろうが


私は母の行動で、幼稚園児の頃から

変な罪悪感を感じる事もあったのだ。


そんな思いをしてきた事も知らずにと悶々としていたんだろうね。

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