舞台裏‐おまけ話

29話「騎士が奇行に走るそうです」より

名前呼び捨てにされた事に気がつかないアリス。


アリス「ジェード様に呼び捨てにしてもらってたのに気付かないなんて一生の不覚っ!!」

メアリー「姫様、恋人になればいくらでも呼んで戴けますわ!」

アリス「恋人…そ、そうね!頑張るわ!」

メアリー「マリーと私は姫様の絶対的な味方です、それゆえ『姫様の恋を応援し隊』を結成致しました!」

アリス「何それ恥ずかしい!止めて!」

メアリー「因みに団長は王妃殿下です」

アリス「お母様!!??」


母は娘が大好きです。



37話「『囚われの御姫様』です」より


エリック「あの野郎、アリス様を抱きしめるなんて許さない!」

ジュリア「そこですの!?というか口調!」

アリス「私、物じゃないもん!」

ジュリア「だからそこですの!?もっと気にするとこありますわよ!?」

アリス・エリック「「え?ジュリア様が性格強制された事ですか?」」

ジュリア「この主従……!」

ジュリアはツッコミ役に転職したようです。


web拍手より

情報通メアリーが盗み聞きした会話①


ジェード「エリック、袖の糸がほつれているぞ」

エリック「あ…本当だ、どこかでひっかけたのかもしれません」

ジェード「貸せ、直してやる」

エリック「いいんですか?助かります!」


~数分後~


ジェード「ほら、出来たぞ。衣類は騎士団からの支給品だが大事にしてやれ」

エリック「ありがとうございます!ジェードさんは何でもできて凄いですね……ん?」

(繕うついでに小さく花が刺繍されてる!?)

ジェード「慣れだ」

エリック「慣れ……」

◇◇◇◇◇◇◇

マリー「なるほど、ジェード様は裁縫が得意っと。結構家事とかも得意なのかもしれませんね」



情報通メアリーが聞いた会話②


ダニエル「聞け、ジェード!今日のアリスがいかに可愛らしいか語り聞かせてやる」

ジェード「(書類仕事をこなしながら)結構です、私は今殿下の警護から外れています。忙しいのでお引き取り下さい」

ダニエル「まずアリスは朝一番に私に挨拶に来るんだ!父上や母上よりもまず私に!」

ジェード「(書類に判子を押しながら)はいはい」

ダニエル「そして『お兄様は今日も素敵です』と褒めてくれるんだ!」

ジェード「(書類を仕分けながら)ダニエル、顔だけはいいからな」

ダニエル「アリスは他にも褒めてくれたぞ。そして最後には『お兄様の妹で幸せです』と」

ジェード「(事務仕事を終えお茶を入れながら)ふーん」

ダニエル「あんなに愛らしい天使が私の妹だなんて信じられないくらいだ」

ジェード「(お茶請けのお菓子に夢中)」

ダニエル「きっとアリスはこれからもっと可愛らしくそして美しくなるに違いない!いや絶対だ!そう思うだろう!?」

ジェード「ダニエル、さっき有名な画家が来て王女殿下の肖像画を描くと言っていたぞ」

ダニエル「なんだと!?アリスの可愛らしさを増分に出せるように私が監修しなくては!!」


バタン!バタバタバタバタ……


ジェード「ふう、やっと静かになった」

◇◇◇◇◇◇◇

マリー「ふむ、ダニエル殿下は姫様のことになると本当に残念になりますね。

     付き合わされるジェード様もあしらいがお上手ですわ、流石です」

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