セピア色のエンドロール

作者 深月 香映

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★★★ Excellent!!!

 閉館予定の映画館で、映写技師の「僕」は最後の仕事をしています。最後に上映された映画のエンドロールが始まり、「僕」は感慨深げに己の人生を振り返るのですが、蘇る記憶は過去の「エンドロールが流れる五分間」に起こったたくさんの出来事。上映した一本一本の映画の「最後の五分」が積み重なり、彼の人生を形成していった様が、温かな語り口で描かれていきます。
 そして、「僕」の思い出が現在につながった時……。

 コンテストのお題である「最後の5分間」というファクターを重層的に組み入れ、わずか1200字でまさに映画のように人生を語り切る、神業的な作品です。劇的なことは何も起きない「特別な五分間」を見事に表現した物語に、読み手である観客は総立ちで拍手を送ることになるでしょう。

★★★ Excellent!!!

長い長い歴史に幕を閉じる映画館。
そこには5分では語れないドラマがありました。
思い出の映画であったり、恋であったり、他にも(この場では書きませんが)たくさん。

短い作品の中に、それらの要素が綺麗に詰め込まれていて、ラストに向かっていく。
まさに映画を見ているようで、素敵なお話でした♪

★★★ Excellent!!!

映画のエンドロールのように、淡々と、ゆったりとした文体で流れていく物語の中に、ある二人の儚くも切ない人生がぎゅっと詰まっている、そんな作品です。

一読すると、今夏の暑さとか、喧騒とかを一瞬忘れてしまうような、そんな不思議な魅力に包まれる、最高の5分間を是非体感してみてください。

★★★ Excellent!!!

淡々と映写機を回す男の話です。

映画のような淡い恋をしたのか、それとも情熱的なものだったのか、物思いに耽る主人公に感情を擦り合わせながら読ませて頂きました。

ラストも淡々としていてグッド!

五分で1200文字だからこそできる至福の物語でした。

おすすめです!