第187話園里と橋爪が東京スカイツリーへ行く

 とある金曜日に、例によって園里と橋爪が、大学の食堂で二人で昼食を取っていると、橋爪が突然園里に対して、

「東京スカイツリーの、展望デッキへのチケットが偶然にも取れましたから、今度次の日曜日にでも、一緒に行きませんか?」

 そう橋爪は園里に誘ってきたので、園里も快く橋爪の提案に承諾をして、次の日曜日を利用して、二人で東京スカイツリーへと、行くことにした。

 しかしさすがは新しく出来た絶好の観光名所である。日曜日ということもあってか、東京スカイツリーは、もの凄い人の数でであふれかえっていた。

 橋爪が展望デッキへのチケットを、事前に取っておいてくれたため、まだマシではあったのだが、それでも二時間近く合計でエレベーター待ちなどが、当たり前であったために、園里はすっかりその待ち時間だけで疲れてしまっていたが、その顔は出来るだけ橋爪には見せずに、二人は展望デッキへと順番が回ってきたエレベーターで、向かった。

 展望デッキへ着いて、外の景色を見るなり、

「本当に凄いね。こんな建物を、今の人類は作れちゃうんだね……」

 園里は橋爪に、そうつぶやいた。

 展望デッキから見える大パノラマは、二人を感動させるのに、それはそれは十分過ぎるものであった。

 すると今度は橋爪が、

「実はこのチケットで、もう一段上の展望回廊まで行けるのですが、そっちまで一緒に行ってみませんか?」

 と園里に聞いてきた。それに対して園里ももちろん、断る理由もなかった。

 展望回廊から見える東京ドームや東京タワー、そして新宿の高層ビル群などを見ながら、二人は展望回廊から見える景色を、思う存分に楽しんだ。

(本当は展望回廊からだと、東京ディズニーランドも見えるそうなのだが、それは二人には見えなかったのだが……)

 展望デッキと展望回廊が見終わると二人は、次に東京スカイツリーの建物内にある水族館の方を二人で一緒に見た後で、最後にフードコートで夕食を取って、その日は二人は別れることになった。

 別れ際になったときに、園里は素直に橋爪に対して、

「今日は連れてきてくれて、どうもありがとうね。あの大パノラマの景色は、私も感動しちゃったよ!」

 そう感謝の言葉を橋爪に伝えると、橋爪も、

「えりさんにそう言ってもらえて、喜んで頂けたみたいでしたから、えりさんをお誘いしました僕も、感無量ですよ!」

 そう橋爪は園里に、言葉を返した。

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