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用語録:004【国断事変】
・国断事変/こくだんじへん
概要:
日本という国が消滅し、列島南北が個別の国家となるきっかけになった災害の通称。
突如として全世界に降り注いだ隕石群により、世界中の都市国家が壊滅な打撃を受けたこの災害は、日本列島の中心部である関東圏を文字通り「完全消滅」させた。
その後、分断された宮城以北と滋賀以南に住む人々は、それぞれ独自の都市国家運営に乗り出す。
うち北部の人々は辛うじて都市機能が生きていた旧仙台市に集結。
これが後の新都「アオバ」のアーキタイプとなったのである。
そして、本災害から数年後。
災害発生直後から誕生した子供達に、異質な力が備わっているという事実が判明する。
これら超常的な力を操る存在を、新都政府は「能力者」と呼称。
彼らを「新しい時代を切り拓くために異能を授けられし者達」として捉え、その誕生を促進するべく子持ち家庭への支援策の推進を行った。
結果、若年層=能力者の誕生は増加の一途を辿り、新暦25年においては全人口のおよそ40%近くを能力者が占めている状態となっている。
◇
なお災害以降、国外との交信の成功例はない。
空中、海上を覆う超高密度の能力因子により、通信電波は撹乱されてしまうため衛星にも接続することができない状態となっているためである。
新都内部では災害以前に建てられた、巨大な通信塔をそれらの撹乱膜から護る傘とすることで無線通信を可能としている。
しかしそれでも通信が不安定になることが多いため、ゴルドカンパニーを始めとする大企業では、昔ながらの有線ケーブルを用いたローカルネットワークの構築が主流となった。
また、元日本列島南部と北部の交流もほぼ行われていない。
これは前述の通信の問題と、海中に溶けだした過度の能力因子を摂取した海生物の凶暴化が深刻な原因となっていて、定期交流と称して生存確認の通信電波を断続的に相互送信し続けるだけの関係に留まっている。
なお、本編開始段階で南部は未だ健在であるというのが新都政府の発表である。
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