ご契約ありがとうございました。次回作にご期待ください 1/7
終わりを考えた事など無かった。
旅は永遠に続いていくものだと思っていた。
主人公の『バド』という名前はbird、鳥から取った。どこまでも続く空へ向かうという意味を込めて。
だからこそ題名を『バドの終わりなき旅路』にしたのだ。
それがまさかこんな形で終わりを告げられるとは……。
「
これまで聞いたどんな言葉より重く、真実味があった。
ほとんど放心していたのに、いつの間にか【契約】内容は全て頭の中に入っていた。
だからこそ答えが出なかったのだ。
「……少し、考えさせてくれ」
「分かりました。では二十四時間後にまたお伺いします。その時に【契約】する意思が無ければ、この話は無かったということで。その場合私と寿命に関する記憶も消させていただきます」
矢継ぎ早にそう告げると、こちらの返答を待たず、次に瞬きをした時にはⅩⅡは消えていた。
カチ……カチ……カチ……。
今まで気にも留めていなかった時計の音がやけに大きく感じられた。まるで何かのカウントダウンであるかのように――。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます