醜い

もしも貴女を殺してしまったら

貴女は僕の目を見てくれるだろうか。

澄んだその目で生をまだ貪りたいと

僕の汚れた目にそう懇願するだろうか。

醜く、哀れに、プライドも無くそう願われたなら

僕は首に添えた手に、更に力を込めてしまうだろう。

もっと汚く

もっと醜く

もっと生々しく

生を懇願しろ

中に挿入はいっている「性」を感じながら絶命しろ。

僕が貴女を支配して

貴女の上に乗って

貴女を不器用に殺めてしまう

それが貴女の見る最後の景色になってしまえばいいのに。

圧倒的屈辱と今まで生きてきた人生を男の下で終える侮辱。

劣等感。

複雑な感情の中で最後を迎える貴女の「悔しい」といった顔を想像しながら夜が深まる。

そして貴女の温もりが消えないうちに新宿の高層ビルから身を投げ出すだろう。

グチャグチャ。

グチャグチャになって、どれが僕で君がどれかわからなくなる。

そんな時

僕はどんなに幸せだろうか。

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