踏み込んだ先
怖い
焦り
不安に駆られる時、いつも一歩先へ踏み込んでしまいたくなる時がある。
灼熱の骨まで溶けるような大地であっても、足裏を串刺す針の山だとしても
一歩を踏み出して「確信」を得たい
と
そう思ってしまう。
悪い癖である。
その様な時はわざと意識をそらす様にしている。煙草を吸い、血管が縮こまるのを首筋から頭に感じ、フワフワとした快感で「麻痺」させる。
ワザと血流を悪くしバクバクと鳴る好奇心にも似た怖気を落ち着かせる。
こうしないと、正気を失ってしまいそうだ。
「一歩踏み出した」汚れた街の居酒屋で感じた、目の前が真っ白になる様な絶望はもう感じたくないね。
ニコチンとタールと高めの度数で胃の中へ流し込んでしまえば
おしまい。
はい。
これでおしまい。
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