愛の言葉

僕の口から愛の言葉が出る事は恐らく無いのだろうな。

午後。

アイスティーで水分補給。

しながら考える。

新宿で呟いた「恋」も

池袋の居酒屋で手を握り、放った言葉も

海で伝えた想いも

肌を感じながら囁いた言葉も

全ては偽物で固められた気持ち。

僕が目を伏せて放つ愛の言葉は女体を貪る上での「過程」でしかないのかもしれない。

寂しいけれども。

そうかもしれない。

「偽物」が削られ本心が露わになったら?

わからない。

僕は何を感じ、何を思っているのだろうか。

ただ、どんなに滑稽で惨めな考えだとしても僕は適当に笑い飛ばしてしまうだろう。

決して惨めさを認める事はしない。

高貴な魂として偽っていたい。

薄汚れたこの魂を。

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