氷血の魔道騎士

作者 ハンニバル・オーウェン

27

12人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

 青年、ダミアラスは気が付くと、森の中にいた。
 砂漠の中、突如現れた木々の中央で寝る彼と、その傍にあった女性の死体。突然、降りかかるように現れた謎に、砂漠の町の住民は困惑する。
 その町を突如、黒騎士たちが襲撃する。人々は惨殺され、駆けつけたダミアラスも絶体絶命の状況に追い込まれるが、その瞬間、彼は不思議な力が目覚める。
 氷の魔術。全てを凍てつかせる可能性を秘めた、絶対の力。
 それによって窮地を逃れた彼は、黒騎士の追手を撒くため、友人のギルと共に旅に出る。その先々で待つ困難や出会いの中、彼は氷の魔術で道を切り開く。

 斬新な世界観で繰り広げられるハイファンタジー。魔術も分かりやすく、ダミアラスの努力によってそれは磨かれていく。
 彼の周りに集う人々は、ギルを始めとして信念を抱いており、魅力的に輝いている。ある一種の群像劇とも言えるかもしれない。
 分かりやすい文体で、難しい表現もなく、そうでありながら魔術の展開や戦闘シーンは目の前に鮮明に浮かぶほどリアルに表現される。
 非常に読みやすいハイファンタジーとして、お勧めしたい。

Good!

魔力がもともと備わっている設定のファンタジーが多いなかで、「魔臓」と言われる石を体内に埋め込むことによって、魔力を得る設定に、オリジナリティを感じました。
冒頭からいきなり、死体の下で目覚めるというショッキングな場面から始まり、物語が進めば進むほど謎が深まり、読ませます。