第66話 京との出会い

私は、自分で言っててなんだが周りの女子よりも可愛かったのでよくモテていた。

それも4歳でだ。だが、4歳といえど女子のほうが男子よりも成長が速いため、恋バナだったり、告白をしてイチャイチャしたいという女子が多かった。


私からしてみれば、心底どうでもよかった。みんなと遊んでいたほうが楽しいし。

だが、私は頻繁に男子から告白をされていた。

女子の中での人気度が低い男子から、イケメンのトップまで、さまざまだった。


こんなことが、起きれば女子からは仲間外しにされ、いじめの対象となっていった。

靴が、なかったり。リコーダーがなかったり…女子だけならよかったのだが次第に男子も加わり始めて、なくなるものに見境がなくなってきた。


結局どうすることもできずに毎日、毎日家に帰っていた。

そんなある日、一人の男の子が私に近づいてきた。

また、私に告白する男子がきた…と、もう嫌になっていた。

吉本栄治、目つきが悪く女子に人気ではない。


「おはよう?。クラスで見てたけど、お前大変そうだな」


私は、なんて適当なひとなんだとおもい、少しイラっと来たので

「そうね、私可愛いから。大変なの、でもこれも仕方ないこと」

すると、その男子の目つきがひどく怖いものになり

「仕方ないで、すまねえだろ…」

「ひぃ、ご、ごめんなさい」

怖くて思わず誤ってしまった。


「あ…、悪い怖かったかな…」

彼は、俯いてしまった。

「でも、何時までもやられっぱなしじゃ、だめだから一回やっておかないと」

「でも、どうやって…」

二対数十人で勝てるわけがない。


「ああ。お前は、なにもしちゃだめだよ?」

「え?なんで、君にだけ任せるなんて無理だよ…」

「そのことなら、気にしないで…。どうせもうすぐどこか違うところに行くから」

一瞬彼の、顔が悲しそうになったのを見逃さなかった…

「どうして、そんな悲しそうな顔をしているの?」

「そりゃ、別れるのは辛いことだからね…。なんどやってもなれるものじゃないよ」


私は、そっか…というしかなかった。



翌日、幼稚園へ向かうと

「なに、あんた。急にぶただの、カスだの言ってきて。泣いちゃってるじゃん」

「何が、いけないんですかね~?。え?嫉妬して、そいつを除外するしかできない可哀そうな奴にはピッタリじゃないですか?ん?ん?どうした?ほれ?なんかいってみ?」

と昨日の男の子が煽っていた。

「大体、お前ら男もさ~、あいつの物取ったりしてるけど、気持ち悪いからね?わかる?だから、お前らモテないんだよ。ぷぷぷ」


彼に、止めて…と声を出そうとしたが、足がすくんで、声も出ない…

翌日から、私ではなく、彼がターゲットになっていた。


それなのに、彼は何事もないように日々を過ごしている。

私は、すごいと思った。私なら絶対に耐えられないし、他人のためにまで犠牲になることができる気がしない。


それから、数日して彼はどこかへ引っ越した。

幼稚園では、「逃げたぞ彼奴w」 「ほんと、口だけで何もしてこなかったねw」

といろいろ言われていた。


「彼を悪く言わないで!!」

自分でも、正直驚いた。

この時、気が付いた。彼に恋をしているのだと。

そして、今のままでは自分自身を許せないので。いろいろと修行をすることにした。







というのが、私と栄治君との出会い。

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