第49話 元気100倍な日

昨日は、12時間ほど眠ったので元気100倍だ。

どこぞのアンパン男になれそうな気分だ。

今日は、3人で登校している。

「まさか、制服まで持ってきてるとは思わんかったよ」

「もともと泊まるつもりだったので」

お、おうそうか…。

流石に俺の家から可愛い子が3人も出てくるとご近所さんからの視線が刺さった。

そして、ひそひそと聞こえてくるのだ、「吉本さん家の息子さん朝から3人も侍らせてるわ…」「やーね…」と。

あっれーおっかしいなあ。燐は妹なのに、みんな知らないのかな?

そんなはずない、だってご近所付き合いは至って良好なのでそれを知らないはずはないのだが。


「ご近所さんまで、誤解し始めると精神的にくるな…」

「そうだね。全部聞こえてるのにね、ばっかみたい」

こうなっているのには、あなたも少なからず関係してるんですよ春さん?

「そうだね、流石にあれはひどいよね」

京~。君も関係してるのを忘れないでくれよ~


高校に近づくにつれ人が多くなるので、嫉妬、憎悪などを含んだ視線が向けられる。

いやぁ、わかるよその気持ち。だって両方にこの学年で大人気の美女たちが腕に抱き着いてるんだもん。俺も、その立場だったらそうなるだろう。

男子諸君が悪いわけではないのはわかっている。

この二人気が付いているにもかかわらず、行っているのか…。

結局教室に着くまでこれをされていた。

なんか自分が女たらしくそ野郎のように思えてきた…


「おはよう、櫻」

「おはよう、今日も朝から大変そうやったな」

ありがとう。櫻お前が居るからまだ平気でいられるよ。

やだ…惚れそう。ってそんなわけないやろ。


今では学校が唯一気が休まるところとなっていた。

燐は中学だし、春はクラスが違うのと友達といるみたいだし、京も教室では友達と話をしているので、時たまよって来るコバエのような男子諸君を対処しておけば休める


あぁ。かつてこれほどまでに学校に感謝したことがあっただろうか、否苦痛だとばかり思っていた。

別に嫌なわけではない。ただ気の休まる時間が欲しいのだ。わかるかな…うれしいんだけど、休みたいんだよね。

うれしい悩みだな…おい。といわれそうだが、まったくその通りだと思う。


それと、基本聞き耳を立てている俺は耳掃除はしっかり行っている。

まあ最近は、あの3人が膝枕をして行ってくれている。

一人、一人、ふとももの感触が違うので今では目隠しをされた状態でも当てられる自信しかない。

それと、女子特有のいい匂い効果で眠ってしまうのだ。

そろそろ罰がありそうで怖かったりする。

最近、夜道を歩くときは背後を警戒している。

刺されたくないからな…

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