第23 喫茶店にて
これをバレないように貼らなきゃいないのか…
俺は昨日春と京が制作した新聞(?)の様なものを校内に貼った。
「なんで自分でこんなものを張らなきゃいけねえんだよ」
そんな愚痴をこぼしつつ俺は教師に見つからないように貼っていった。
「よーっし、終わったな」
「そうですね」
「そうね」
これからどうするか…早く来過ぎているとアレを貼ったのを疑われるかもしれない
「どっかで時間潰すか」
「それなら喫茶店にでも行きますか?」
「そうしようよ」
「そうだな」
俺たちは近くの喫茶店で時間を潰すことにした。
「モーニングセットを3つでいいか?」
「はい」
「それでお願いします」
「承りました」
マスターが先にコーヒーを持ってきてくれた。
俺は味覚がまだまだお子ちゃまなのでミルクを入れないと飲めない。
2人はどうなのか気になったので少し様子を見ていた。
「やっぱ、コーヒーはブラックだよねー」
「そうですね、朝なので余計にいいですね」
なん…だと…こいつらブラックで飲んでやがる。
味覚が大人だ、大人すぎる。
まあ気にせずにミルクを入れるんですけどね
「甘いのうまい…、脳に染み渡る糖分が」
「ブラックじゃないんだね」
「そうですね、朝カフェオレを飲んでいるところは見たことありますがブラックで飲んでいるところは見たことありいませんね」
「そうだよ、飲めないんだよ、なんか文句あっかこんチクショー」
そんな事を言っていたらモーニングセットが運ばれてきた。
「「「いただきます」」」
うん、美味いな…
このフレンチトーストの絶妙な甘さ、そこに目玉焼きとサラダで一回口の中をフラットにそこからのミルク入りのコーヒー、止まらない、止まらんぞー。
ふと、2人を見てみると凄く笑っていた。
「2人とも何でそんなに笑ってるんだ?」
「「だって、ねぇ?」」
「だって?」
「すっごい幸せそうな顔をしてましたよ?」
ほら、と言って京がスマホの画面を見せてくるそこには、ハムスターのように頬を膨らませて幸せそうな顔をしている俺が写っていた。
「消せ…、消してくれー」
「嫌です。あ、そうそう春さんにも送りますね」
「ありがとー」
こんなのを他の人に見られたら恥ずかしくてどうにかなりそうだ
「そろそろ、行くか?」
「そうですね」
「そんな時間かー」
ここは、男の俺が払うのが筋だろうと思い全額払った。
財布の中身が半分とんだ。
まあこの2人が笑顔だしいいか…
「学校での噂がどうなるかねー」
「そうですね、私達が貼った方に変わってそうですけどねー」
「俺からしたらどっちもやばいんだがな…」
重い足を動かして学校へおれたちは向かった。
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