性獣合体ゴセイオン 空から堕ちてきたロボ娘に潰された俺が気づけばハーレム作ってた  

キサガキ

1章 玄武

第1話 Anfang(1)

「ジン、せめて快楽の中で……」


 二十代前半のグラマラスな体をした全裸の美しい女性が、大地に座り虫の息の黒鋼(くろがね)ジンに優しく触れる。

 ジンは十七歳の少年で、まだセックスは経験していない。味わう性的な動きと死に近づく本能が陰茎を痛い程に激しく勃たせていた。

 女性の綺麗な黒髪の毛先が胸をくすぐり、はちきれんばかりに実った双つの乳房が、ぼよよよんぼよよよんよんと縦横無尽に目の前で揺れる。

「イクぞ、ジン……んっ……ん……んん」

 腰をゆっくりとグラインドし、甘い蜜が垂れる花弁がソレをぱっくりと飲み込んでいく。

「コネクト・ジン・インサート!」

 ごくりごくりごくりと、花弁の中に放たれた大量の精を女性は絶頂のままに受け入れた。



 無限に広がる大宇宙。

 星々が光り輝く、その大海を鯨型の巨大な宇宙船が泳いでいた。

 その船内のコクピットルームには四人の美しい女性がいる。

 黒髪ロングの玄武。青髪ポニーテールの青龍。そして赤髪セミロングの朱雀と白銀髪ショートカットの白虎だ。

 姉妹なのだろうか。皆、顔つきはよく似ている。

 四人は身体のラインにフィットする、髪色に準じたボディースーツを身につけていた。

 目の前の全天周囲モニターに映るは、三面六腕の金色鬼の後ろ姿。

「追いついたぞ、阿久宇(アクゥ)、鬼神を返せ!」

 玄武が叫んだ。

 鬼神を操るアクゥから返事はない。

「麒麟さん、回り込めるかしら?」

「うん、やってみるよ青龍姉」

 船内に響くは少女の声。末っ子の麒麟であった。

「でぃやぁぁぁ!」

 宇宙船は鬼神の進行方向へ飛び出し、移動を妨げる。

 そこから四つの光球が飛び立した。

 黒、青、赤、白のそれは、黄の宇宙船の周囲をぐるぐると回る。

「行くぞ、みんな合体だッ!」

 黒の光から玄武の声が聞こえた。

「うん」「はい!」「よろしくてよ」「はうっ」

 各光球と船から姉妹の声がこだまする。

「コネクト・聖獣・インサート!」

 黒光球を中心に集まりだす光。

「聖獣合体! ゴセイオンッッ!」

 眩い光を輝き放ち具現化するは、荒ぶる神の化身、獣の王。

 今、戦いの幕が切って落とされた。


 

 太陽系の蒼きエメラルド地球。日本の田舎街、成神市(なるかみ)。

 真夜中、人々が眠りにつく時間帯に『ぱらりらぱらりら』と、爆音鳴らし国道を個性豊かにカスタムしたオートバイで走る集団があった。

 暴走族である。昭和も終わり年号が変わった現代でも生きた化石シーラカンスの様に、糞がつくほどのド田舎ではまだまだしぶとく生き残っていた。


「ジン! いたぜジョーカーの連中だ」

 丸坊主の少年中島が、先頭を『ドットォヒーハヒーハ』と爆音鳴らすリーダーの少年、黒鋼ジンに声をかけた。

「アイツらがレイカちゃんを……どうするどうするのジンちゃん」

 紅一点の化粧の濃い少女ほむらが、リーダーの意思確認をする。

「決まってんだろ!」

 にいいぃっ、ジンは口角をつり上げる。

 バチバチバチバチ、鉄パイプがアスファルトで削れ、火花散らす。

「皆殺しだ!」

「ウオオオオオッ!」

 影狼(カゲロウ)と書かれたお揃いのスカジャンをはためかせ、敵対する族に突っ込んでいく。


「な、なんだお前らッ!」

 閉店後のショッピングセンターの駐車場にたむろする少年の一人を「オラッ!」と、ジンは躊躇なくフルスイングで吹き飛ばす。

「ひいいいっ」

 予期もしない災厄に悲鳴をあげ慌てふためくジョーカー達。

 オートバイからジンたち影狼が降り立ち、それぞれに鉄パイプを構えた。

「てめぇら、ぜってぇ殺す」

 ぺっ。唾を吐く。

「あぁ何だと! 寝ぼけたこと言ってんじゃねぇぞ、ジン!」

 リーダーの少年が群れの中から、怒声をあげて現れる。

「一真さんが抜けてから、てめぇら、ジョーカーは糞に成り下がった。コイツはな、うちの学校の生徒を暴行したんだ!」

 血だらけで倒れている金髪の少年を、鉄パイプでさした。

「……おいっ……その話し本当か」

「……」

 ジョーカーのメンバーは、顔を見合わせ沈黙する。


 ファオンファオン。

 静寂を打ち破ったのはパトカーのサイレンであった。

「ジン、お巡りだ」

「ジンちゃん」

 にらみ合うジンとリーダー。

「徹底的に狩ってやるよ」

 そう言ってジンはバイクに跨がると、近づいてくるパトカーとは逆方向に逃げていった。


 ジンは仲間を逃がすために、一番後方を走っている。一人、二人と逃亡に成功し最後に幼なじみの紅一点、八坂ほむらを無事に逃がすと、アクセルを吹かし速度をあげた。

 森林公園が見えてくる。

「ひゃっはっ」

 オートバイのまま、園内に侵入し裏山に続く細道へと抜け出した。パトカーは諦めたのか追ってこない。

「撒いたか」

 山のてっぺんまで続く波打つ逆道を登りきり、少し開けた場所でエンジンを止めた。

 集中力が途切れ、ずっしりと身体が重くなる。

 軽くストレッチをしていると、夜空に浮かぶ光り輝く球体に気づいた。

「流れ星か」と、呑気に考えているとソレは徐々に大きくなっていく。

「ま、マジかッ!」

 黒い人型のロボットが、ものすごい勢いでこちら側へ堕ちてきた。

 オートバイに跨がり、エンジンをかけアクセルを吹かすが、間に合わない。

「ウオオオオオッ!」

 ぐちゃ。

 黒鋼ジンは十七歳の若さで、この世を去った。


『麒麟ちゃん!』

『大丈夫! パージした鬼神の重装甲は月に落ちた。それはあたしが回収する! 朱雀姉たちは本体を!』


『きゃあぁぁあ。お行きなさい! 玄武さん白虎さん。わたくしと朱雀さんが暴走する鬼神を抑える』

『わかった。姉さん行こう、地球に逃げたアクゥを!』


「青竜姉様、朱雀ゥゥゥ!」

 自分の叫び声で、ジンは目を覚ました。

「……せいりゅう? ……すさぐ? ……変な夢……」

 むにゅと触れる柔らかい感触。

「あっ? ……何じゃこりゃぁぁ」

 巨大な人型のクレータの中央にジンと、彼の身体に抱きついた状態で気を失っている黒髪の少女がいた。


 二人共全裸であった。

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