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　依頼を終え、傷を癒すために友のもとを訪れるエピソード。

　何のために裏家業で生きているか。その問いかけに対して。

＞「霊斬……。この裏稼業、していて得があんのかよ？」

　霊斬は考え込んだ。

「……強いて言うなら、莫大な金が手に入る。と言っても金に興味はないんだが」

「それを得とは言えねぇなぁ」

　四柳は溜息を吐いた。

「なら……ない」

　得などない。ただ誰かが傷付くのを見るくらいなら自分がボロボロになる方がましだ――。

　ダークヒーローと言うには優しく、ヒーローと言うには弱々しい。

　しかしこれが主人公の魅力なのだろう。

　最後のセリフを詰まりながらも言い切ってしまうところがとても印象的だった。

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