ドラッグは最低だと言う奴に問う。あんたは、この世界をくだらないと思ったことがあるか。

（現ド）１５．『legal smoke』（作：中田祐三　様）　※完結お疲れ様でした※

（作品URL）

（エピソードURL）

　仕事で疲れ果てた親友を家に招くエピソード。

　全体に漂う雰囲気が作品のテーマに合っていると思う。

＞ああ今日もこの時間だったんだなと同情しながら電話に出ると、疲労がベットリとへばりついた声で着信相手の声が聞こえる。

「…いま、暇かい？」

暇ではあるが忙しい。　

俺一人だけが感じている粘性の高い空間にもっと酔いしれていたというのが本音だが、親友の誘いを断るほど自分勝手じゃない。

　疲労困憊した親友の様子がよくわかる描写。

　疲れすぎると思考能力が落ちてしまうから、他の人間からするとほんの些細な事でも、当人にとっては砂漠のオアシスのように感じてしまうのだろう。

　あと、『粘性の高い空間に……』の部分が何とも気だるげで良い。

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