（作品URL）

（エピソードURL）

　一番付き合いが古いであろう彼女に訪れたピンチを描いたエピソード。

　精神的に弱い部分を突いてくるのは、常道だが効果的。

　そこをどう乗り越えるか、ラストに向けて相応しい課題だと思う。

＞　と、そこに場に不似合いな無機質で軽い音……魔学通信機の呼び出し音が鳴り響く。

「こんな時に何だよ、今取り込み中……」

《俺だ》

　主君だ。

　空気読まない登場っぷりに思わず頬が緩んでしまった。

　状況的には、もちろんそんな暢気なことを言っている場合ではないのだが。

　こうやって、張り詰めた空気の中に短いやり取りをテンポ良く挿入することで、文章の雰囲気を変化させるやり方は好き。

　結構、技術とセンスが必要と思う。

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