マルぼんと未亡人
マルぼん、近所のペットショップの女主人にベタ惚れ。亡き夫の残した店を切り盛りするその姿に、惹かれまくりました。
そんなわけで、「未来の世界の怪生物×未亡人」という夢のカップリングを成立させるべく、今日もお店に入り浸るのですが……
未亡人「最近、お店の売り上げが落ちていて」
「チャンスだ」とマルぼんは思いました。ここで店の売り上げに貢献すれば、未亡人はマルぼんに好意を抱き、うれしはずかし桃色パラダイスがはじまり、明日からこのブログは18禁になるでしょう。
マルぼん「このクスリを使いましょう。このクスリを使えば、ワンちゃんネコちゃんバカ売れです!」
さっそくクスリをワンちゃんネコちゃんに投与するマルぼん。するとどうでしょう。恐ろしい数の客(なぜか皆、中年女性)が押し寄せ、あっという間に売り切れです!
未亡人「すごいクスリね。いったいどういうおクスリなの?」
マルぼん「町のスーパーで、不自然に形の整った『私、農薬で成長しました! たっぷり注がれました!』と自己主張している野菜が、一瞬で売切れた事件、知ってます? あれ、テレビで『農薬をたっぷり使った野菜は体に良い』って紹介されたかららしいんです。このクスリを投与したものは、たとえ紹介されていなくても、『テレビで体に良いと紹介された』ことになるんです。だからさっき来た客も、健康番組の主な視聴層である中年女性ばかりだったわけなんです。健康は最大の宣伝文句なのです! さぁ、これから忙しくなりますよっ」
数日後、失意の未亡人は店をたたんで町を去り、マルぼんは失恋しました。リピーター客もたくさんいたのに、なんで。
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