全力投球大沼ヒロシです

ヒロシ「僕は生きる価値のないろくでなしの人間です」



マルぼん「よくぞそこに気がついた。もう貴様に教えることはなにもない…で、今度はいったいどうしたのさ」



ヒロシ「何事に対して手を抜いている自分に気がついたんだ。僕は、僕はもっとなにごとに対しても全力を尽くすべきなんだ!」



マルぼん「『全力投灸』。このお灸をすれば、なにごとも全力でとりくむ人間になる」



 マルぼんはさっそく『全力投灸』をヒロシに使用。腐った魚のようだったヒロシの目は輝き始め、顔には生気が

みなぎっています。



ヒロシ「俺は今から、なにごとにも全力投球で立ち向かうぞ!」



 頼もしい言葉を吐き、外へととび出すヒロシ。数時間後、バカみたいにたくさんの漫画を買い込んできました。




ヒロシ「全力投球で買い物してきた!」



マルぼん「金は!?」



ヒロシ「だから、全力投球で! 家も土地も家財道具も臓器も全てを売り払って、財力総動員で買い物してきた! もちろんマルぼんも!」



マルぼん「ええええ!?」



 マルぼんは、財政面でも全力を尽くしてしまうようにしてしまった『全力投灸』の効果は絶大だと思いました。搬送中に荷馬車から見える空を眺めながら、思いました。

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