ヒロシVS愛飢え男ボーイ
ヒロシがコンビニで、アホみたいに(実際問題、深刻な愚か者ですが)カラアゲを購入してきました。
ヒロシ「キャンペーンで増量中だっていうから。買えば買うほどお得だっていうから」
マルぼん「この○○○(お好みの罵詈雑言を入れて、ヒロシを罵ろう!)。こんなに大量のカラアゲをどうするんだよ!」
ヒロシ「し、主食に」
マルぼん「確実に、早逝できるよ!?」
ヒロシ「だって…キャンペーンが。キャンペーンが…」
大量のカラアゲ。どう処分しようか悩んだマルぼんは、名案を思いつきました。
マルぼん「『飢餓地域探機能付ロケット』」
ヒロシ「ど、どんな機密道具なの?」
マルぼん「その名の通りさ。発射ボタンを押すとね、飢餓状態の人を自動的に探知し、そこへ自動的に飛んでいくロケットなの。中に食料を積むことができているんだ」
ヒロシ「へえ」
マルぼん「みらいの世界は紛争が絶えず、飢えている人たちがたくさんいるんだけどさ、この機密道具は『愛に国境はねえんだよ、バカ! それを理解できないやつには生きる価値はねえんだよ、ボケ!』をコンセプトに造られた、機密道具なんだ!敵対地域への食糧支援を個人的に行うことができるすばらしいアイテム!
」
ヒロシ「そうか! このカラアゲを、この空の下のどこかで、飢えに苦しんでいる人に届けようという寸法だね」
マルぼんとヒロシは『飢餓地域探知機能付ロケット』にカラアゲを全て搭載すると、発射ボタンを押しました。なにか音を発するロケット。
マルぼん「飢餓地域の探知を開始しているんだ」
しばらくすると、ロケットは発射しました。ヒロシ宅の屋根をぶち破って。
ヒロシ「え、あ…え!?」
発射したハズのロケットは、なぜか、速攻で戻ってきました。再び屋根をぶち破り、ヒロシの部屋の床をぶち破り、1階へ。1階からは、ママさんの悲鳴。
マルぼんとヒロシは、急いで階段を駆け下りて、ママさんの部屋へと駆けつけました。
マルぼん「大丈夫ですか、奥様!」
幸いママさんは無事でした。無事だったのはママさんだけでなく、なぜかそこにいた、見知らぬ少年。全裸(靴下だけは履いている)で、猿ぐつわと腕枷をつけられていて、やせ衰えている見知らぬ少年でした。
ヒロシ「あ。3日前から行方不明になっている、美少年で有名なクラスメイトの所田くんじゃないか!」
ママさん「あ、愛に年齢は関係ないのー!! これは純愛なのー!! この子も私を愛しているに違いないの! 『愛している』とはけっして言ってくれないし、『助けて』としか言ってくれないけど、それは照れているだけに違いないの!」
所田くんは飲まず喰わずだったらしく、衰弱が激しく、救急車で運ばれました。ママさんも、救急車と同じ赤ランプがついているけど、全く別物の車で運ばれました。マルぼんは『飢餓地域探知機能付ロケット』の効果は、絶大だと思いました。
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