いくつもの魔力抱いて今日を越えていけ!
ヒロシ「死んだら楽かな?」
マルぼん「マルぼん秘蔵の機密道具『来世予測マシン』によると、ヒロシの来世は『未来からやってきた怪生物が自宅に居候したために、ろくな人生を送れない人』に決定済みなんだってさ」
ヒロシ「うへー。ならやめよう。死ぬの」
マルぼん「しかしまた、なんで生きる希望を失ったのさ」
ヒロシ「ンー。なんかね、なにをやっても楽しくないというか、満足できなというか」
マルぼん(これは重症だな…しかたない。機密道具を使うか)
マルぼん「はい『充実缶』~!!」
ヒロシ「缶詰めじゃねえか」
マルぼん「とりあえず、開けてみ」
ヒロシ「う、うん…(ぷしゅ)あ…なんか、なんか心が満たされていく…」
マルぼん「『充実缶』の中身は、人の心を充実させる特殊な気体なんだ。未来の世界ではおもに老人ホームで使用されている。劣悪な環境でも入居者が満足できるように、密かにね」
ヒロシ「ははははは」
マルぼん「これで死にたいとか思わないよね」
ヒロシ「ひひひひひ」
マルぼん「……」
ヒロシ「ふふふふふ。いやーすばらしく充実した人生だったよ。今後これ以上の充実感は得られそうもないし、もう思い残すことはないし、もういいや。じゃあな、マルぼん。また来世。ばいならー」
ヒロシは、愛用の拳銃の銃口をこめかみに当てて――
まぁ、人生、少しくらい飢餓感があったほうが、充実感を得ようと頑張れるし、楽しいのかもしれません。マルぼん、ひとつ賢くなった!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます