努力はいつか
ヒロシ「実は僕、あることをずっと練習してきたのだけれど、その練習の成果を発表する場がないんだ」
マルぼん「それは嘆かわしい。なにを練習していたかは知らないけれど、みんなにその成果を見てもらえないのは悲しいねえ」
ヒロシ「ぜひとも、多くの人に練習の成果を見てもらいたい」
マルぼん「『練習の青果』。これを食べたら、練習の成果を発表する場に必ず恵まれる」
ヒロシ「これはいいものを、感謝します」
さっそく『練習の青果』を食するヒロシ。
マルぼん「ところでなんの練習をしていたの」
ヒロシ「靴をきちんと揃えて置く練習だよ。いつも汚い置き方しかできなかったから、僕」
マルぼん「なるほど。君がきちんと揃えて置いた靴をみんなに見てもらえる場が必ずできるから安心しなよ」
ママさん「ヒロくん、ごめん! すごい借金負った!」
数日後、自殺の名所として有名な岬に、『遺書』と書かれた手紙が置かれているのが見つかりました。遺書の横には、女性ものの靴と子供ものの靴が置かれていました。子供ものの靴は、かなりきちんと揃えて置かれていて「かなり練習したんだろうなぁ」と、調べに来た警察官たちが感心していました。完。
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