ヒロシ、ヒロシが不思議。

ルナちゃん「好みのタイプ? そうね、ミステリアスな人かなー」



ヒロシ「ミステリアスな人間になれる機密道具だして!」



 マルぼんは飲んだ人は、とてもミステリアスな存在になることができる『ミステリア酢』という酢をだしました。



ヒロシ「ぐびぐびぐびぐび。げぷっ」



マルぼん「あ、飲みすぎだぞ! 『ミステリア酢』は飲みすぎると発狂するんだ」



ヒロシ「ウけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけけ」



マルぼん「時、既に遅し!」



 発狂したヒロシは、生まれたままの姿になると外に飛び出し、雑草とか道に落ちている紙くずとかをむしゃむしゃと食べ始めました。



ヒロシ「気持ちEEEEEEEEEEEEEEEE!!」



少女「ねえ、ママ。あのおにいちゃん、なんで裸体なの?」



母親「しっ。見ちゃダメよ!」



ヒロシ「ウンマーイ。雑草ウンマーイ。紙くずウンマーイ」



少女「どうして なんで落ちているものを食べているの? もしかして、前世で飽食の限りを尽くした因果で、そういうことになっているの?」



母親「だから見ちゃダメよ!」



少女「なんで見ちゃダメなの?」



母親「関わっちゃダメなの! あの男の子はそういう不思議なタイプの人なの!」



少女「ふうん。不思議なおにいちゃんだね」



 災い転じて福となすとは、まさにこのことだとマルぼんは思いました。

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