やつの味噌汁


ヒロシ「う~ん」



マルぼん「どうしたの」



ヒロシ「この味噌汁なんだけどさ、ちょっと飲んでみ」



マルぼん「珍妙な味だね、なんのダシだろう?」



ママさん「うふふ、あててごらんなさーい」



ヒロシ「とにかく、クソまずいのは確かだね」



マルぼん「ママさん、こいつを使ってごらんなさい。『鰹節ハイパー』。こいつを使ってダシをとれば、どんな料理でも美味しくなる。みらいのせかいの究極の鰹節なんだ」



 手渡した鰹節を投げ捨てるママさん。



ヒロシ「いったいなにを、母さん! うっ」



 胸を押さえて倒れるヒロシ。



ママさん「あらあら大変。さぁ、病院へ行きましょう」



マルぼん「ならすぐそこの、八尾比丘尼病院へ」



ママさん「いえ、隣町の涅槃病院へ行きます」



マルぼん「ええ!?」



 車で1時間かけて、隣町の涅槃病院へ。



若い医師「うどん子……いや、大沼さん、どうしました?」



ママさん「先生、あたし、体が疼いて疼いて仕方がないの。」



 ヒロシそっちのけで若い医師に抱きつき、イチャイチャするママさん。



 後日、ママさんの作った味噌汁から多量の毒薬が検出されました。マルぼんは、ヒロシをママさんがオトコに逢うタメのダシにしてしまった『鰹節ハイパー』の効果は絶大だと思いました。

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