火事と葬式とわたし
パパさん「釣りに行ってきたぞー。大量だ、大量!」
ヒロシ「うわー魚が腐るほどあるよー」
マルぼん「食べきれないし、腐るのは時間の問題だね。無益な殺生をしたね。はい、罪を負った。来世はうじむしー。けってーい」
パパさん「腐っても食べろよ、魚。食べなら、このホコリの塊を食わす」
ヒロシ「ひょえー! これはこまったことになったぞ、とりあえず、調理して食べねば」
マルぼん「『速攻干物マシン』。このマシンに魚をぶちこむと、光の速さでその魚は干物になる。そしておいしくいただける。どんな魚でも干物にすることも、可能」
ヒロシ「とりあえず、パパンが買ってきた魚をどんどんマシンにぶちこもう!」
マシンに魚をぶちこむマルぼんとヒロシですが。
ヒロシ「くせえ! もんのすごい悪臭がする!」
マルぼん「多種多様な魚を大量に、しかも同時にぶちこんでしまったからだ!」
ヒロシ「とりあえず、マシンを止めませう!」
マシンを止めたものの、悪臭は止まりません。止まる気配すらありませぬ。完全に臭いが消えたのは、翌日の朝でした。朝。近所のどぶでは、ザリガニが大量に死んでいました。あとフナとか。
町内会長「悪いけど、大沼さん。あんな臭いにおいを撒き散らす人には、町にいてほしくないんですわ。町のみんなもそう言っています。悪いけんども……でていってくれへんか? なに、でていくにもアテがない? なら仕方がありまへんけど、あなた方は町民とはみなさないので、そこのところ、理解しといてや」
スーパーの店員「いらっしゃい、ってなんだ。大沼んとこの餓鬼か。大沼の人間にはなにも売れねえよ。帰れ」
警察官「異臭撒き散らしに大沼んとこの餓鬼か。帰れ。今度外を歩いているところを見たら、本官が撃ち殺してしまいますよ?」
こうして、異臭を撒き散らした大沼家は微笑町で干されてしまいました。マルぼんは、大沼家まで干物にしてしまった『速攻干物マシン』の効果は絶大だと思いました。
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