いちげんさん大歓迎の巻
「美人女将に会える子供でも入れる居酒屋(非合法)」の噂を聞きつけたヒロシは、表ざたにできない手段で稼いだ金を持ち、さっそくご来店。しかしそこで彼を待っていたのは、常連といちげんさんの扱いがあからさまに違うという現実だった。ひょっとしたら美人女将と年ごろな仲になれるかもと思っていたヒロシは、泣きに泣き、怒りに怒り、荒れに荒れ、狂乱の末に悲しみを背負って帰宅した!
「マルぼん! いちげんさんだけど常連さんみたいに扱われるようになる機密道具だしてえ!」
「『常連のれん』。この暖簾をくぐれば約一年間。あらゆる場所で常連さんの扱いをされるようになるんだ」
早速『常連のれん』の下をくぐるヒロシ。と、そこへ国家権力が。
「『美人女将に会える子供でも入れる居酒屋(非合法)』で大暴れしたそうじゃないか。逮捕な」
しばらくして行われたヒロシの裁判では裁判長はなにやらおこったようす
「被告はさぁ。何度も何度も犯罪やらかしてさぁ。反省してへんやん。改心もせんやろ。判決は死刑や。山田くんギロチン持ってきて」
「裁判長! 今回の話の世界線では僕、初犯ですよ!? 居酒屋で暴れたのが生まれて初めての犯罪なんですよ!? なんで何度もやらかした扱いになっとるんです」
「知らんわ。はよギロ持ってきて!」
マルぼんは、司法の場でもヒロシを常連扱いしてしまった『常連のれん』の効果は絶大だと思いました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます